失業保険(失業手当)の申請手続き方法は?受給資格の確認から申請の流れまで解説!

退職から再就職までの生活を支えるのが雇用保険の基本手当(以下、失業保険)ですが、申請手続きは少し面倒です。

1回目の失業保険を受けるまでに3回、その後も4週間ごとにハローワークでの手続きが必要で、請求書には申請期間の求職状況や収入なども記入しなければなりません。

この記事では「早くお金が必要なのに、申請手続きが複雑で何をすればいいかわからない」という人のために、社労士の西岡が失業保険の申請方法や申請時のポイントを簡単にわかりやすく解説します。

 

<目次>

・失業保険の受給資格はある?

・失業保険申請のための準備と事前申請

・失業保険申請から受給までの流れ

 

この記事は失業保険の申請方法についての解説になりますので、失業保険の支給額や給付日数を知りたい方は下記リンクで確認ください。

⇨自分がどれくらいの金額をもらえるのかはこちら

失業保険がいつまでもらえるか詳しくはこちら

 

失業保険の受給資格はある?

失業保険の申請方法を解説する前に、自分が失業保険の支給対象なのかどうかを確認しましょう。

簡単なチェックシートを用意しましたので、まずはこれに当てはまるかをチェックしましょう。

 

【受給資格チェックシート】

チェック項目
離職(雇用保険の資格喪失)してますか?
仕事をする意思がありますか?
仕事をできる状態(健康や環境)ですか?
求職活動をしてますか?
(自己都合退職の場合)

退職日以前の2年間に雇用保険に12カ月以上加入してますか?

(会社都合退職の場合)

退職日以前の1年間に雇用保険に6カ月以上加入してますか?

 

※会社都合退職とは

倒産・解雇などにより離職した人」や「希望に反して契約更新されなかった人」、「正当な理由で自己都合退職した人」で、それ以外は自己都合退職になります。

 

失業保険を受給には「①~④の全部と「⑤または⑥の一方を満たす必要があります。

①~④を満たした状態を「失業状態」(仕事をする意思・能力があり求職活動するも仕事に就けない状態)といい、⑤または⑥のどちらか一方を満たす人を「受給資格者」といいます。

⇨失業保険の受給資格の要件とは?

 

失業保険申請のための準備と事前知識

 

失業保険申請の必要書類

申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 雇用保険被保険者離職票
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票など)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書(写真付き)など)
  • 写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
  • 印鑑
  • 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード(一部指定できない金融機関があり)

 

失業保険を早期受給できるかの鍵は離職票

失業保険早期受給できるかの鍵は「雇用保険被保険者離職票(以下、離職票)」です。

離職票は、退職後に会社がハローワークで手続きすることによってハローワークが発行するもので、退職した人が離職票を受け取るのは退職から2週間程度先になります。会社の手続きが遅くなると離職票の入手(=失業保険の支給)も遅くなりますので注意が必要です。

⇨会社が離職票を発行してくれない場合の対処法!(別記事)

早く失業保険を受け取りたい人は、離職票を受け取ったらすぐにハローワークで手続き(求職の申込)することをおすすめします

また、離職票を受け取った際に確認が必要なのが退職理由です。会社都合と自己都合では所定給付日数や支給開始時期などが大きく異なるので、間違いないかを確認しましょう。

⇨会社都合と自己都合については、こちらで詳しく解説しています。

 

失業保険の受給期間・申請期間

失業保険の受給期間(支給を受けられる期間)は、原則「離職日(退職日)の翌日から起算して1年」ですが、給付日数が多くなる場合もあります。

【受給期間】

受給資格者の区分 受給期間
①一般の受給者(②③以外) 1年
②所定給付日数360日の受給権者(45-64才の就職困難者) 1年+60日
③所定給付日数330日の受給権者 (45-59才・雇用保険20年以上加入の会社都合退職者) 1年+30日

たとえば、受給期間1年・所定給付日数120日なら退職日の翌日から1年間、最大120日分の失業保険が給付されます

また「定年退職者などの特例」では、60歳以上定年退職者は最大1年間、受給のスタート時期を遅らせることも可能ですただし、受給を遅らせるためには、離職日翌日から2か月以内にハローワークへ延長申請が必要となります。

参考:厚生労働省|「離職されたみなさまへ」のP4「⑩ すぐに働くことができない方は」

 

受給期間が上記のように、原則「離職日の翌日から起算して1年」と決まっているため、所定給付日数分の失業保険を受給するには申請時期に注意が必要です。

たとえば、所定給付日数が270日(約9か月)の人が離職日から7か月目に失業保険申請をした場合、半年間しか受給できないため(受給期間1年ー過ぎた期間6ヶ月=受給できる期間6ヶ月)、離職から1年を過ぎた約3か月分(給付期間9ヶ月ー受給できる期間6ヶ月=消化できない期間3ヶ月)の失業保険は受けられなくなります。

所定給付日数、受給期間は人によって異なるため、両方を確認してから申請時期を決めましょう。既に再就職先が決まってるなど個々の状況によりますが、受給期間オーバーとならないよう早めの手続きをおすすめします。

 

失業保険申請から受給までの流れ

それでは、失業保険申請から受給までの流れを、下記のAさんを例に見ていきましょう。

【設定】

 Aさん:40才、男性、15年勤務後に会社都合退職、基本手当日額(1日当たりの失業保険)1万円

【申請から受給まで】

 

失業保険の申請先

失業保険の申請先は、住民票の住所を所管するハローワーク(=公共職業安定所)で確認できます。

雇用保険の手続きは、月曜日~金曜日(休祝日・年末年始を除く)の8時30分~17時15分です。

ハローワークで①~③までの手続きを行い、1回目の失業保険を受給します。以降は、4週間ごとに失業認定申請を行い、失業保険を受給します。

 

①求職の申込をする

Aさんは前の勤務先から離職票を受け取ったら、ほかの必要書類(個人番号確認書類、本人確認書類、写真2枚、印鑑、本人名義の預金通帳又はキャッシュカード)を準備して、自分の住民票住所を所管するハローワークに行って最初の手続きを行います。

この手続きを「求職の申込」といいますが失業保険の支給申請ではなく、ハローワークの支援を受けながら求職活動をスタートする手続きになります。

ハローワークは提出書類を確認し受給資格の決定を行い、Aさんに対し「失業の認定日(約4週間後)」を定め「雇用保険受給資格者証」「失業認定申請書」を交付します。

同時に 雇用保険受給説明会の日時と 1回目の「失業の認定日」が通知されるので、1回目の支給に向けたスケジュールが確定します。

7日間の待期期間

求職の申込日(この日を含む)以降に「失業している日が通算7日」(待機期間といいこの間は失業保険は支給されません)あることが失業保険支給の条件です。そのため、仕事をして収入が入れば1回目の失業保険の給付日数は少なくなります。

 

②雇用保険受給説明会に参加する

Aさんは指定された日時の雇用保険受給説明会に参加しなければなりません。制度内容や求職活動、失業保険の申請について説明があります。

Aさんの持参物は「雇用保険受給資格者のしおり」(求職の申込日に配布)、印鑑、筆記用具等です。ハローワークによっては、求職の申込日ではなく説明会時に「雇用保険受給資格者証」「失業認定申請書」の交付や1回目の「失業の認定日」の通知が行われます。

求職活動

1回目の失業認定申請を行う前日までにAさんは所定の求職活動をする必要があります。求職活動は失業保険の支給要件です。

所定の求職活動とは、ハローワークでの職業相談や紹介、ハローワークを通さない一般的な求人への応募などです。また、再就職に役立つとハローワークが判断した資格試験の受験も、試験の合否に関わらず求職活動となります。ただし、受験に向けて勉強しているだけでは求職活動とは認められません。

 

③1回目の失業認定申請(=支給申請)をする

Aさんは指定された「失業の認定日」にハローワークに行って、1回目の失業認定申請(=支給申請)を行います。1回目の支給は、求職の申込日から失業の認定日までの日数より待機期間7日を引いた日数分です。日数は土日を含めて計算します。

Aさんの場合、求職の申込日から失業の認定日までの日数を28日とすると、1回目の受給額は

 (28日ー待機期間(7日))×基本手当日額(1万円)=21万円

となります。振込は申請から約1週間後なので最初の手続きから振込まで1か月以上かかることになります。

 

※自己都合退職者の申請

自己都合退職の場合、会社都合退職と比べて1回目の支給申請日が約3か月遅くなります。

自己都合退職した人の失業保険は、待機期間(7日間)満了した翌日から3か月間は給付制限(支給されない)されるためです。

そのため、早く受給される会社都合の方が得になります。

⇨会社都合退職にする方法については、こちらを御覧ください

 

④2回目以降の失業認定申請

2回目以降の失業認定申請は、1回目の申請から28日間隔で指定された認定日にハローワークで行います。

Aさんは40才で雇用保険加入が前勤務先のみ(15年間)だとすると所定給付日数は240日になります。③の失業認定申請を繰り返して所定給付日数に達するまで失業保険を受給できます。

⇒Aさんは最大240日分の失業手当を受給できますが、年齢、雇用保険加入年数、退職理由で所定給付日数は異なりますので、詳しくはこちらをご確認ください。

 

今回は「失業保険の受給資格」「申請のための準備」「申請から受給までの流れ」についてご紹介しましたがご理解いただけたでしょうか。

冒頭でご紹介した通り、失業保険の申請手続きは少し面倒です。

1回目の失業保険を受給するのに指定日に3日もハローワークに行って手続きしなければなりません。また、紹介した手順が1つでも欠けると失業保険が受け取れません。

申請書の記入について「ハローワークで聞けば教えてくれるよ」という声もありますが、窓口の人がすべて手取り足取り教えてくれるわけではありません。具体的な求職活動や収入などは、自分でその都度記録し申請書に記入しなければならないからです。手続きが遅れると折角の失業保険が受けられなかった、減ってしまったという事態も生じかねません。

こんな時に役に立つのが、手取り足取り手続きをサポートしてくれる社会保険給付金サービスです。面倒な手続きはムリ、失業保険をもらい損ねるリスクは避けたい、という方におすすめです。

社会保険給付金サービスは、こちらからお問い合わせください

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