病気やケガで仕事を休まざるを得ないとき、頼りになるのが「傷病手当金」。
しかし、申請してからなかなか振り込まれず、「生活できない」「支払いが滞る」と悩む人も少なくありません。
本記事では、傷病手当金の振込が遅れる主な原因と、生活を乗り切るための対処法について詳しく解説します。
傷病手当金の申請から支給までの全体像を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
※本記事は、雇用保険や社会保険制度に精通した編集チームが、厚生労働省・協会けんぽ・日本年金機構などの公的情報をもとに作成しています。
目次
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傷病手当金が支給されるのはいつ?
結論からいうと、傷病手当金が実際に振り込まれるまでには、申請からおよそ2週間〜1か月前後かかるのが一般的です。
ただし、初回申請の場合は審査が慎重に行われるため、1〜2か月程度かかるケースもあります。
2回目以降の継続申請は比較的スムーズで、初回より短い期間で支給されることが多いです。
加入している健康保険の種類や会社の処理スピードによっても支給時期は前後しますので、あくまで目安として捉えましょう。
詳しい遅延理由については次の章で解説します。
傷病手当金の振込が遅れる主な理由
「2週間〜1か月以上かかる」「初回は特に遅い」と言われる傷病手当金ですが、その多くには明確な理由があります。
支給が遅れる主な原因は次の4つです。
1. 会社での処理が遅れている(記入・押印/社内回覧・郵送)
会社を経由して申請する仕組みのため、
会社内部の処理が遅れると、そのまま振込も後ろ倒しになります。
よくあるケースは以下のとおりです。
- 事業主証明欄の記入・押印が遅い
- 総務・人事の承認フローで滞っている
- 支店・部署間の回覧で時間がかかる
- 郵送に数日かかる
- 健保からの差し戻し→会社へ返送→再提出でさらに遅れる
特に退職後は会社と連絡が取りづらく、書類が止まりやすい傾向があります。
2. 医師の記載内容に不備がある
申請書には、医師が労務不能期間を証明する欄があります。
医師が記入した内容に不備があると、保険者での審査が進まず、支給が遅れる原因になります。
代表的な不備は次のとおりです。
- 医師の押印漏れ
- 必要項目の未記入
- 字が読みにくく、保険者が内容確認に時間を要する
- 診断書・初診日との整合性が不十分
- 労務不能期間の記載に矛盾がある
これらの不備があると、保険者から差し戻しが発生し、
再度医師に記入・訂正を依頼する必要があるため、1〜2週間以上遅れることもあります。
3. 申請書の記入漏れ・記載不備がある
傷病手当金で最も多い遅延原因がこれです。
よくある不備は以下のとおりです。
- 被保険者番号の誤記
- 申請期間の記載ミス
- 本人欄の未記入や押印漏れ
- 添付書類不足
- 事業主欄・医師欄の書類不備
不備があると、健保から「返送(差し戻し)」となり、そのたびに1〜2週間遅れます。
4. 保険者(協会けんぽ・健康保険組合)の審査・確認に時間がかかっている
申請書が保険者に到着しても、審査が混み合っている場合や、確認作業が多い場合には支給が遅れることがあります。
特に次のようなケースでは処理に時間がかかります。
- 月末〜月初に申請が集中している
- 健康保険組合は審査日・振込日が月1回のみ
- 初回申請で、審査が慎重に行われる
- 退職後申請で、資格喪失日や初診日の確認が必要
- 年金機構など他機関とのデータ照合に時間がかかる
これらが重なると、審査完了まで 1か月以上かかることも珍しくありません。
加入している健康保険組合による支給日の目安
傷病手当金の支給時期は、加入している健康保険の種類によって異なります。
協会けんぽの場合
協会けんぽでは、締め日や支給日が全国一律で定められていないため、書類が届き次第、個別に審査が行われます。
そのため、書類に不備がなければ比較的早く支給されるケースが多いのが特徴です。
多くは申請から2〜4週間程度で入金されるケースが一般的です。
健康保険組合の場合
健康保険組合は企業ごとに運営されており、審査体制や支給スケジュールがそれぞれ異なります。
たとえば「毎月○日締め・翌月○日支給」といった定期スケジュールを設けている組合もあれば、月に1回しか振込が行われない組合もあります。
そのため、申請のタイミングによってはスムーズに支給される一方で、遅れると1.5か月~2か月以上かかることもあります。
さらに、会社の総務部門を経由して申請する形式の場合、社内処理の遅れが支給遅延の原因になることもあるため注意が必要です。
支給時期についての詳細は、加入している健康保険組合に直接問い合わせるのが最も確実です。
もし「会社が書類を書いてくれない」「対応してもらえない」ときは、以下の記事も参考にしてください。
支給日は事前に通知される?
傷病手当金の支給予定日は事前に通知されることが一般的です。
協会けんぽでは、審査が完了すると「支給決定通知書」が送付され、振込予定日や金額が記載されます。
健康保険組合でも同様に、郵送やマイページを通じて通知される場合があります。
ただし、
- 書類の郵送に日数がかかる
- Web通知のみで郵送がない
- 支給直前の通知になる
といったケースもあるため注意が必要です。
不支給となった場合でも、「不支給決定通知書」などの形で結果が通知されるのが一般的です。
支給日を遅らせないためのコツ
支給が遅れる多くの原因は、書類の不備や手続きの遅れです。
以下の点を意識するだけで支給時期を早められる可能性があります。
- 書類は早めに準備・提出する
会社・医師の記入が必要なため、ギリギリに準備すると後ろ倒しになります。
診察後すぐに依頼するのがポイントです。 - 記入ミスを防ぐ
医師の押印漏れ、会社欄の未記入などが遅延の原因。
提出前にコピーを取り、控えを残しましょう。 - 継続申請は忘れずに
2回目以降は毎月申請が必要です。
スマホのリマインダーなどで提出日を管理しましょう。 - 健康保険組合の締切日を確認する
「○日までに届けば翌月○日に支給」などのスケジュールを事前に把握しておきましょう。
なお、医師への依頼内容や伝え方を工夫することで、申請書の不備や記載遅れを防ぎ、支給をスムーズに進めることができます。
詳しいポイントは以下の記事で解説しています。
傷病手当金が振り込まれないときの確認・問い合わせ方法
申請からしばらく経っても傷病手当金が振り込まれない場合、どこで手続きが止まっているのかを確認する必要があります。
焦って問い合わせても、情報が整理されていないとスムーズに答えてもらえません。
まずは落ち着いて、次の順番で行動しましょう。
問い合わせる前に確認しておくこと
問い合わせの前に、最低限以下の3点を整理しておきましょう。
これらを把握しておくことで、状況を的確に説明でき、対応が早くなります。
- 申請日と申請方法:いつ・どこに・どのように提出したか(会社経由/直接提出など)
- 加入している保険の種類:全国健康保険協会(協会けんぽ)か、会社独自の健康保険組合か
- 会社経由で申請した場合の進捗:事業主証明欄の記入・押印・提出が済んでいるか
また、申請書の控えや、提出した証拠(郵送なら追跡番号、会社経由なら提出日をメモ)も用意しておきましょう。
この段階で、会社の証明欄の記入や押印が遅れている可能性もあります。
在職中の傷病手当金の申請は、本人が書類を会社へ提出し、会社を経由して保険者(協会けんぽ・健康保険組合)へ送付する仕組みです。
そのため、社内の承認手続きや郵送処理が滞っている場合は、まず会社側で書類が止まっていないかを確認してみましょう。
問い合わせ先
事前に情報を整理したら、次は実際の問い合わせです。
傷病手当金の支給を担当しているのは「協会けんぽ」または「健康保険組合」です。
以下の順番で確認していきましょう。
全国健康保険協会(協会けんぽ)
会社員の多くが加入している保険です。
都道府県ごとの協会けんぽ支部に電話または窓口で問い合わせると、次の内容を教えてもらえます。
- 申請書が届いているか
- 審査が開始されているか、完了しているか
- 支給決定日・振込予定日の見込み
審査が終わっていれば「支給決定通知書」が自宅に届き、振込予定日も確認できます。
協会けんぽ公式サイトの「支部一覧」から、加入先の連絡先を調べましょう。
健康保険組合(企業・団体の独自運営)
大企業や業界ごとに設けられた健康保険組合に加入している場合は、会社ではなく組合が直接支給を行います。
多くの組合では、
- 公式サイトやマイページで支給状況を照会できる
- 毎月○日締め・翌月○日支給といったスケジュールを定めている
といった特徴があります。
健康保険組合によっては、会社を経由して申請を行う形式をとっている場合がありますが、支給状況の確認は原則として本人から直接問い合わせ可能です。
組合のマイページや問い合わせ窓口から、審査状況や支給日を確認してみましょう。
会社(総務・人事部門)
会社の証明欄が未記入だったり、社内で書類が止まっていると、保険者へ届かず支給が遅れます。
特に大企業では社内の承認フローに時間がかかることもあります。
次のように確認してみましょう。
- 書類は保険組合に提出済みか
- 記入・押印が完了しているか
- 不備連絡が会社に届いていないか
会社側の処理が終わっていれば、保険者に届き、審査が始まっているはずです。
問い合わせ時のコツ
傷病手当金の支給が遅れていると感じたら、焦らず冷静に確認する姿勢が大切です。
感情的になるよりも、事実を簡潔に伝えることで担当者の対応もスムーズになります。
問い合わせの前に、以下の情報を整理しておきましょう。
- 申請日(会社や健保へ提出した日)
- 申請期間(〇月〇日〜〇月〇日分)
- 申請種別(初回申請 or 継続申請)
- 提出先(協会けんぽ or 健康保険組合)
問い合わせ時は、以下のように具体的かつ丁寧に伝えると良いでしょう。
📩 問い合わせ例文
「○月○日に傷病手当金の申請書を提出しました。現在の審査状況と振込予定日を教えていただけますか?」
明確な情報を添えて質問すれば、担当者も迅速に対応しやすくなります。
まとめ|支給の遅れに焦らず、確実に受け取るための準備を
傷病手当金の振込が遅れてしまっても、ほとんどの場合は「書類の不備」や「会社での処理の遅れ」といった一時的な要因です。
焦らず原因を整理し、必要に応じて保険組合や会社へ確認を行えば、支給はしっかりと行われます。
それでも「書類の書き方がわからない」「医師や会社への依頼がスムーズにいかない」「ちゃんと申請できてるか心配」と悩む方は少なくありません。
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