【2026年4月開始】協会けんぽの健診がリニューアル|人間ドック補助・若年層健診・骨粗しょう症検診を徹底解説

2026年(令和8年)4月より、協会けんぽの健診制度が劇的に変わります

今回の改正は、働く世代の健康維持をより手厚くサポートすることを目的としており、人間ドックへの高額補助や若年層向けの健診新設など、これまで要望の多かった項目が大幅に拡充されました。

本記事では、これら新制度の具体的な対象者や補助金額、受診の手順について詳しく解説いたします。

育子(元ハローワーク職員)
執筆者
育子(元ハローワーク職員)
ハローワークの窓口で10年以上、数千件に及ぶ相談・審査業務を担当。制度の複雑さや情報の少なさが原因で、自分に合った選択肢や権利を逃してしまう方を大勢見てきました。現場を知り尽くした元職員の視点から、公的制度の正しい活用法や、後悔しないための働き方のヒントとなるような情報を、実務経験に基づき分かりやすくお伝えします。
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【結論】2026年度から協会けんぽの健診は「3つの柱」でより手厚くなる

今回のリニューアルにおける最大の結論は、
「全世代において、より安価に、より精密な健康チェックが可能になる」という点です。

主な変更ポイントは以下の3点に集約されます。

  1. 35歳以上の人間ドック補助
     最高25,000円の補助金が新設されます。
  2. 若年層(20・25・30歳)の健診拡大
    自己負担最高2,500円で充実した健診が受けられます。
  3. 女性向け骨粗しょう症検診の開始
    40歳以上の偶数年齢の女性は、最高1,390円で受診可能です。

さらに、2027年度(令和9年度)からは、これらの新制度が被扶養者(家族)へも拡大される予定となっており、家族全員で手厚い健康管理を行えるようになります。

協会けんぽの健診制度はどう変わった?

今回のリニューアルにより、健診の選択肢と対象者が以下のように拡大されました。
従来の一般健診に加え、より精密な検査や若年層向けのサポートが充実しています。

健診種別 対象者 自己負担額(上限) 検査の特徴
人間ドック健診(新設) 35歳~74歳の被保険者 施設料金から
25,000円を控除
一般健診項目 + 追加検査 + 当日の医師説明 + 特定保健指導
一般健診(若年)(新設) 20歳、25歳、30歳の被保険者 2,500円 一般検査項目(血液・尿等) + 肺がん検診
骨粗しょう症検診(新設) 40歳~74歳の偶数年齢の女性被保険者 1,390円 問診 + 骨の中の成分量測定による早期発見

参照:2026年4月から協会けんぽの健診が変わります!(全国健康保険協会)

35歳~74歳対象:最大25,000円補助の「人間ドック健診」とは

これまで協会けんぽの補助を利用した健診は、労働安全衛生法で定められた最低限の項目(一般健診)が中心でした。
しかし、30代後半からは生活習慣病や癌のリスクが急激に高まるため、より詳細な「人間ドック」を希望する声が多くありました。

今回のリニューアルでは、35歳から74歳の被保険者を対象に、
人間ドックの受診費用に対し最高25,000円の補助が開始されます。

人間ドック健診のメリットと特徴

新設される人間ドック健診は、単に検査項目が増えるだけではありません。
以下の3つのポイントが大きなメリットとなります。

  1. 検査項目の大幅な充実
    一般健診ではカバーしきれない内臓の状態を詳しくチェックできる項目が追加されます。
  2. 当日の医師による結果説明
     受診したその日に、医師から直接数値の意味や改善点について解説を受けられます。
    「結果が郵送されてくるまで不安」という状況が解消されます。
  3. 特定保健指導の同時実施
    検査結果に基づき、生活習慣の改善が必要な場合はその場で専門家による具体的な指導を受けられます。

これにより、異常の早期発見から具体的な対策の開始までを一気通貫で行えるようになり、
健康寿命の延伸に大きく寄与します。

20代・30代対象:自己負担2,500円の「一般健診(若年)」

若年層における健康管理の重要性が増す中、これまで公的な補助が手薄だった世代への支援も強化されました。
対象は、20歳、25歳、30歳の節目年齢を迎える被保険者です。

若いうちからの検診習慣が未来を守る

自己負担額は最高2,500円と、非常に安価に設定されています。
この健診の最大の特徴は、通常の血液検査や尿検査などの一般項目に加え、肺がん検診がセットになっている点です。

若年層であっても、生活習慣の乱れや環境要因による健康リスクはゼロではありません。
わずかな負担で本格的な健康チェックを受けられるこの制度は、若い世代にとって「自分の健康と向き合う最初のきっかけ」として非常に有効です。

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女性特有のリスクに対応:骨粗しょう症検診の開始

今回のリニューアルで注目すべきもう一つのポイントが、
女性の健康維持に焦点を当てた「骨粗しょう症検診」の導入です。

早期発見で寝たきりリスクを防ぐ

骨粗しょう症は、特に閉経後の女性においてリスクが高まる病気ですが、自覚症状が出にくいため、気づいた時には骨折の危険性が高まっていることが少なくありません。

  • 対象者: 一般健診等を受診する40歳から74歳の偶数年齢の女性被保険者
  • 自己負担額: 最高1,390円
  • 検査内容: 問診および骨の中のカルシウムやマグネシウム等の成分量を測定

40代という早い段階から定期的にチェックすることで、将来的な骨折や、
それに伴う寝たきりリスクを大幅に軽減することが可能です。

2027年度からは被扶養者(家族)も対象に

2026年4月のリニューアルは、まず本人(被保険者)からスタートしますが、その1年後の2027年度(令和9年度)からは、被扶養者(家族)もこれらの新健診の対象となる予定です。

これにより、一家全員で協会けんぽの補助をフル活用した健康管理が行えるようになります。
専業主婦・主夫の方にとっても、人間ドックや骨密度検査が非常に身近なものになる、画期的な改正と言えます。

健診を受けるための具体的な手順と注意点

新制度を利用するためのフローは非常にシンプルで、
協会けんぽへの事前申し込み手続きは不要です。

  1. 健診機関への直接予約
    協会けんぽと契約している全国の提携健診機関から希望する場所を選び、
    「協会けんぽの健診(人間ドック等)」を利用したい旨を伝えて予約します。
  2. 受診当日の持ち物
    マイナ保険証(または健康保険証)と、健診機関から送られてくる検査容器などを必ず持参してください。
  3. 結果の確認
    医師の説明を受け、必要に応じて特定保健指導や医療機関の受診を検討してください。

注意点

年度内(4月~翌年3月)に受診できるのは、一人1回のみです。
また、退職後に任意継続被保険者となった方も対象に含まれますが、居住地の支部によって詳細な案内が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

よくある質問(Q&A)

Q1. 退職が決まっている場合でも、この新制度を利用して受診できますか?
A. 受診日に協会けんぽの資格があれば利用可能です。
ただし、退職日を過ぎて保険証を返却した後は利用できませんので、日程調整には注意が必要です。
関連記事:退職前にやっておくべき給付金対策とは?傷病手当金・失業手当の申請準備を徹底解説

Q2. 会社指定の健診とは別に、自分で人間ドック健診を申し込んでも補助は出ますか?
A. 会社が実施する定期健診の代わりに協会けんぽの補助を利用して受診することは可能ですが、事前に会社(事業主)の了承を得る必要があります。
自己判断で予約する前に、社内の健診担当部署へ相談してください。

Q3. 35歳未満ですが、人間ドック健診の補助は受けられませんか?
A. 2026年度の時点では、人間ドック健診の補助対象は35歳以上となっています
35歳未満の方は、20・25・30歳の節目に提供される一般健診(若年)を積極的に活用しましょう

まとめ:新しい健診制度は「自分を守る」ための強力な武器

2026年(令和8年)4月からのリニューアルにより、協会けんぽの健診は安くて手厚いものへと進化します。
最大25,000円の人間ドック補助や2,500円の若年者健診は、働く私たちが将来にわたってキャリアを継続していくための大きな支えとなるはずです。

一方で、強引な退職日の決定や不当な退職勧奨など、職場環境のトラブルによって心身を壊してしまう方も少なくありません。
ストレスは万病の元であり、どれほど手厚い健診を受けても、働く環境そのものが過酷であれば健康を維持することは困難です。

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