【退職後にやること完全ガイド】保険・年金・税金・ハローワーク…手続きの順番と注意点まとめ

退職が決まったら、まず考えなければならないのが「退職後に必要な各種手続き」です。

健康保険、年金、税金、そして失業手当の申請など、期限や書類に追われがちですが、しっかりと順序立てて動けばスムーズに進められます。

本記事では、これから退職する方に向けて、退職後にやるべき手続きを時系列で解説し、注意すべきポイントも紹介します。


退職後の給付金を確実に満額もらうなら社会保険給付金アシスト


社会保険給付金アシストでは退職した後に
・ゆっくりしたいけどお金がない
・しばらく働きたくない
・給付金が欲しいけど申請方法がわからない

といった方に向けて社会保険給付金申請のサポートをしています。

万が一給付金がもらえなければ全額返金保証があるので、お気軽にお申し付けください
https://syoubyouteate.com/

1.退職時に会社からもらう書類を確認する

退職後の各種手続きをスムーズに進めるためには、退職時に会社から受け取る書類の確認が非常に重要です。
これらの書類が手元にないと、失業手当の申請や保険・年金の切り替え、確定申告などが滞ってしまうおそれがあります。

退職時に確認すべき主な書類と、それぞれの発行時期の目安は以下の通りです。

  1. 離職票

    失業手当(失業保険)の申請に必須の書類です。会社がハローワークに書類を提出し、発行後に本人へ郵送されます。
    退職日からおおむね7日〜2週間以内に届くのが一般的です。
    ※会社によっては、希望者にしか発行しないケースもあるため、退職前に「離職票が必要」と伝えておくことが大切です。

  2. 源泉徴収票
    年末調整や確定申告で必要な書類です。
    退職後の給与計算が確定してから発行されるため、1週間〜1ヶ月程度かかることもあります。
    郵送で送られる場合が多いですが、会社によっては手渡しされることもあります。
  3. 健康保険資格喪失証明書
    会社の健康保険から脱退したことを証明する書類で、国民健康保険へ加入する際に必要です。
    退職日翌日〜数日以内に健康保険組合や協会けんぽから発行され、会社経由で本人に渡されるか郵送されます。
  4. 年金手帳
    通常は退職時に返却されますが、すでに自分で保管している場合は特に再発行は不要です。
    基礎年金番号がわかる通知書が代わりになるケースもあります。
    紛失している場合は、年金事務所で再発行手続きが可能です。
  5. 雇用保険被保険者証
    原則として、入社時に本人へ交付されている書類ですが、会社が保管していた場合は退職時に返却されます。
    すぐに転職活動を始める場合は早めに受け取りましょう。

これらの書類は、退職日当日に手渡されることもあれば、後日まとめて郵送されることもあります。
特に郵送の場合、届くまでに1〜2週間程度かかることも珍しくありません。

もし退職後2週間以上経っても届かない場合や、一部しか届かない場合は、遠慮せず早めに会社に連絡して再発行を依頼しましょう。


2.健康保険の切り替え手続き

会社を退職すると、在職中に加入していた健康保険の資格を退職日の翌日に失います。
そのため、何らかの健康保険に切り替える手続きが必要です。
未加入のままでいると、病院の窓口で10割負担になるなど、大きな不利益を被る可能性があります。

退職後に選べる健康保険の選択肢は、大きく分けて3つあります。
それぞれの特徴と手続きの流れを見ていきましょう。

選択肢1:任意継続被保険者(任意継続)制度を利用する

任意継続とは、退職前に加入していた健康保険を最長2年間、そのまま継続できる制度です。

  • 対象:退職前に2ヶ月以上健康保険に加入していた人
  • 手続き期限:退職日の翌日から20日以内
  • 申請方法:在籍していた会社の健康保険組合または協会けんぽへ任意継続保険資格取得書」提出
  • 保険料:全額自己負担(会社負担分も含むため、約2倍に増加)

任意継続メリット

  • 扶養家族引き続き保険入れられる
  • 標準報酬月額は、国民健康保険よりなる可能性ある
  • 歯科検診人間ドック補助など付加サービスが継続利用できること

保険料は高くなるものの、在職中と同じ給付内容が受けられる点がメリットです。
また、任意継続の場合、扶養家族加入継続できます

任意継続デメリット

  • 保険料は全額自己負担(在職中は会社が半額負担)
  • 一度国民健康保険切り替える加入できない

任意継続を選ぶ際の注意点として、
一度国民健康保険に加入してしまうと、後から任意継続に切り替えることはできません

また、任意継続の申請期限は「退職日の翌日から20日以内」と決められており、この期限を過ぎると原則として加入することができません。

選択を誤ると取り返しがつかないため、どの保険に加入するかは事前によく検討し、早めに手続きを進めることが大切です

選択肢2:国民健康保険(国保)に加入する

国民健康保険は、住民票のある市区町村の役所で加入することができます。

  • 対象:退職後、職場の健康保険を喪失したすべての人(任意継続や扶養に入らない場合)
  • 手続き期限:退職日の翌日から14日以内
  • 申請方法:住民票のある市区町村の役所で手続き
  • 保険料:前年の所得などに基づいて算出され、市区町村ごとに異なる(収入がない場合は減免制度あり)

役所へ持参する書類

  • 健康保険資格喪失証明書
  • 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)
  • マイナンバーが確認できる書類(本人と世帯主)
  • 印鑑(自治体による)

国保のメリット

  • 任意継続より保険なること多い
  • 収入下がると翌年の保険下がる
  • 一定の条件で減免制度利用できる

国民健康保険は、収入変動保険下がる仕組み各種減免制度あり、退職生活柔軟対応できる大きなメリットです。

国保のデメリット

  • 扶養家族がいると人数分保険料が加算される
  • 自治体によって保険料や計算方法が異なる

社会保険違い、国民健康保険は「扶養」という概念ありません。
たとえ収入ない家族あっも、一人ひとりが「保険者」としてカウントれ、保険れることになります。

選択肢3:配偶者の扶養に入る

退職後、ご自身で健康保険に加入する代わりに、配偶者の扶養に入るという選択肢もあります。
配偶者が会社員や公務員などで健康保険に加入しており、自身の年収が一定額未満であれば、保険料の負担なしで加入することが可能です(いわゆる「被扶養者」扱い)。

扶養入れる条件

  • 年収130未満(60以上または障害180未満)
  • 配偶収入半分未満あること
  • 同居または生活援助受けいること
  • 原則として無職パート勤務など、安定した収入ないこと

メリット

  • 自分保険払う必要ない(保険配偶給与から天引きれる)
  • 任意継続国民健康保険より金銭負担小さい
  • 年金3保険として国民年金自動加入となる

デメリット

  • 扶養入れるどうかは、勤務健保組合審査による
  • 収入一定以上なる扶養から外れる
  • 傷病手当金や失業手当受給している扶養入れないケースある

手続き方法や必要書類は保険組合ごとに異なるため、まずは配偶者の勤務先の健康保険担当部署に相談して、手続きを進めましょう。

任意継続や国民健康保険に比べて保険料負担がない点が大きなメリットですが、収入条件を超えると認められない点には注意が必要です。


3.年金の切り替え手続き

退職により厚生年金の資格も同時に喪失するため、今後の年金のためには適切な切り替え手続きが必要です。

以下のいずれかに該当するケースが一般的です。

  • 国民年金第1号被保険者への切り替え
    退職後に無職や自営業となる場合は、自分で国民年金に加入し、保険料を納める必要があります。

  • 配偶者の扶養に入る(第3号被保険者)
    配偶者が厚生年金に加入している会社員や公務員であれば、一定の収入要件を満たせば年金保険料の自己負担なしで加入できます。

いずれの場合も、退職日の翌日から14日以内に、住民票のある市区町村役所で手続きを行う必要があります。
手続きを怠ると未納期間が発生し、将来の年金額に影響する可能性があるため、早めの対応を心がけましょう。

国民年金の免除・納付猶予制度を利用する

国民年金保険月額17,510円(2025年度)と、収入タイミングでは大きな負担です。

そこで活用したが、国民年金保険免除制度」「納付猶予制度」です。

区分 対象者 内容 将来の年金への影響
全額免除 所得が一定基準以下の方 保険料の支払いが全額免除される 1/2分が年金額に反映される
一部免除 所得が免除基準よりやや高い方 保険料の一部を納付 納付した割合に応じて年金額に反映される
納付猶予 50歳未満の方で、収入が少ない場合 一時的に保険料の納付が猶予される 年金額には反映されない(後納可能)
これらは未納とは異なり、将来の年金受給資格にカウントされます。
しかし、これらの制度は、自動的適用せん。
必ず住まい市区町村役所または年金事務所手続き行う必要あります。

失業退職直後所得なる見込れる場合は、早め相談・申請おすすめます。

弊社では、こういった退職後に必要年金・健康保険など手続き申請スケジュール整理サポートおります。

4.失業手当(雇用保険)の申請

退職後、すぐに再就職しない予定であれば、ハローワークで失業手当(正式には「基本手当」)の申請を行いましょう。

申請には以下の書類が必要です。

申請に必要な書類

  • 離職票1・2(会社から受け取る)
  • 雇用保険被保険者証
  • マイナンバーカード(または通知カード+運転免許証などの本人確認書類)
  • 印鑑(認印でOK)
  • 証明写真2枚(縦3cm×横2.5cm)
  • 本人名義の銀行口座情報(通帳やキャッシュカード)

失業手当の申請から振込までの流れ

ハローワークでの失業手当の申請手続きの流れは以下の通りです。

  1. ハローワークで求職の申込み・申請書類提出
    まず、住所地を管轄するハローワークで求職申込みを行い、離職票など必要書類を提出します。
  2. 雇用保険受給説明会への参加(約1週間後)
    申請後、指定された日に「雇用保険受給説明会」に出席し、制度の説明や今後の流れを確認します。
  3. 待機期間の開始(7日間)
    申請日から7日間は「待機期間」として、どんな理由の退職でもこの期間は給付なしです。
  4. 給付制限期間(自己都合退職の場合1か月)
    自己都合退職の場合、待機後に1か月の「給付制限期間」が加算され、合計で約2か月後から支給が始まります(会社都合なら不要)。
  5. 失業認定日(4週間ごと)にハローワークへ
    求職活動の状況などを報告し、「失業状態にあること」の認定を受けます。これを繰り返すことで手当が支給されます。
  6. 指定口座に振込(認定日から約1週間後)
    認定を受けると、通常1週間程度で基本手当が指定口座に振り込まれます。

このように、申請後は「7日間の待機期間」があり、自己都合退職の場合はさらに「1か月間の給付制限期間」が追加されます。
そのため、失業手当の給付が実際に始まるまでには時間がかかります。

スムーズに受給するためにも、退職後はできるだけ早くハローワークに行き、申請手続きを済ませることをおすすめします

なお、弊社では、失業手当を通常よりも多く受給できるようにするためのサポートも行っています。ご自身の状況に合った最適な受給方法を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。


5.住民税の支払い

退職後も住民税の支払い義務は残ります。
住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、退職後も「普通徴収(自分で納付)」に切り替わって請求されます。

6月から翌年5月までの住民税が未納の状態で退職した場合、後日、市区町村から納付書が自宅宛に届きます。
納付期限や金額を確認し、コンビニ払いや口座振替などの手続きを忘れずに行いましょう。


6.確定申告(必要な人のみ)

退職後の状況によっては、確定申告が必要になる場合があります。次のような方は申告の準備をしておきましょう。

  • 退職後にアルバイトや副業などで収入がある
  • 医療費控除、寄附金控除、ふるさと納税などの各種控除を受けたい
  • 退職時に年末調整を受けていない
  • 退職金がある場合

確定申告の受付期間は、原則として翌年の 2月16日から3月15日 までです。
手続きをスムーズに行うために、源泉徴収票や支出を証明する書類などを事前に整理・保管しておきましょう。


退職日からのやること一覧|期限付きチェックリスト

退職後の各種手続きは、期限を逃すと損をすることも。

ここでは、退職日を起点に「いつ・何をすべきか」を時系列で整理しました。
これに沿って一つずつ進めていきましょう。

時期・期限の目安 やること 補足・注意点
退職日〜翌日 会社から書類を受け取る(※後日になることもあり) 離職票、雇用保険被保険者証、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書(退職証明書)など。
退職日から14日以内 国民年金の加入手続き 市区町村の役所で手続き。免除・猶予申請を希望する場合もこの期間内に行うとスムーズです。
退職日から14日以内 国民健康保険の加入手続き 任意継続しない場合は、原則として退職日の翌日から14日以内に市区町村で加入手続きが必要です。
退職日から20日以内 健康保険の任意継続手続き(選択する場合のみ) 任意継続を希望する場合のみ。保険料の納付も同時に必要です。
離職票が届き次第すぐ ハローワークで失業手当の申請 自己都合退職の場合は給付制限期間(1か月)があるため、早めの申請を。
初回認定日前まで 求職活動の実績づくり 自己都合退職の場合、初回認定日までに最低2回以上の求職活動実績が必要(例:求人応募・説明会参加など)
6月〜翌年5月 住民税の納付開始 前年の所得に応じて課税されるため、退職後も納付義務あり。納付書が届いたら期日までに支払いましょう。
退職した年の翌年2月16日〜3月15日 確定申告(必要な人のみ) アルバイト・副業収入がある人や、医療費控除・寄附金控除を受けたい人は申告が必要です。

この一覧を参考に、退職後の各種手続きを計画的に進めましょう。

弊社では「どの保険に入ればいいのか」「失業手当の流れがわからない」といったお悩みに対する相談も受け付けています。


よくある質問(FAQ)

Q. 離職票はいつ頃届きますか?
A. 通常は退職から1週間〜10日程度で郵送されます。
2週間以上経っても届かない場合は、会社に問い合わせましょう。

Q. 社会保険の喪失証明書はどのくらいで届きますか?
A. 通常は退職から5〜10日程度で会社から発行されます。
届かない場合は会社に催促してください。
国保や扶養手続きに必要な重要書類です。

Q. 退職後の社会保険料(健康保険・年金)はどうなりますか?
A. 退職月の分までは会社の健康保険・厚生年金が適用されます(通常は月末退職がお得)。
翌月以降は自身で国保・国民年金などの手続きを行う必要があります。

Q. 健康保険の任意継続の申請期限を過ぎたらどうなりますか?
A. 任意継続は退職日の翌日から20日以内に申請しなければなりません。
期限を過ぎると一切加入できませんので注意してください。

Q. 国民健康保険に加入した後で任意継続に変更できますか?
A. 一度でも国民健康保険に加入すると、その後に任意継続へ切り替えることはできません。
慎重な選択が必要です。

Q. 年末調整をしてもらっていないのですが、どうすればいいですか?
A. 翌年2月16日〜3月15日の確定申告期間に、自分で申告すれば還付を受けられる可能性があります。
源泉徴収票を保管しておきましょう。


まとめ

退職後の手続きは一見すると煩雑に感じられるかもしれませんが、順を追って一つずつ対応していけば、しっかりと整理・完了させることが可能です。
特に健康保険の切り替えや雇用保険(失業手当)の申請などは、期限が設けられているため、先延ばしにせず早めに行動することが大切です。

弊社では、退職後の各種手続きに関する個別サポートも行っております。

「任意継続と国民健康保険、どちらを選べばいいかわからない」
「ハローワークでの申請の流れが不安」

といったお悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
専門スタッフが丁寧にサポートいたします。